愛に生きるライオン

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己との対決! 映画「LOOPER」を観てきた。

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「これは劇場で観たい!」と思っていた映画「LOOPER」を観てきました。ほぼネタバレ無しだと思います。

感想

いい意味でも悪い意味でもちょっと予想と違い、期待値が大きかった分「あれ?」と思うところはありましたが、個人的には普通に面白いと思いました。一緒に観に行った妻に言わせると「期待していた程じゃない」らしい。確かに何処か物足りない感じはありました。「あ、そうなるんだ」という意外性はありましたが「やられた!」という意外性は無いという感じ。

SF好きは要注意

この作品の根本は「タイムリープ」が登場するよくあるSF映画なのですが、想像していたよりスッキリとしたストーリーで、良く言えば「ターミネーター」のように分かりやすい仕上がりになっています。悪く言えば、ありきたり。作品の焦点はあくまでジョゼフ・ゴードン=レヴィット演じる主人公の「ジョー」とブルース・ウィリス演じる「未来のジョー」、違う時代の同一人物が出会う事を描いているところにあります。

そのためか、世界観を彩る設定が大幅に端折られている気がしました。あえて描く必要が無いと端折ったにしては、思わせぶりな要素が多いというか、広げた風呂敷を畳めないまま終わったようにも見えました。そんな感じで「未来の世界」、「タイムリープの原理やシステム」なんかは二の次という扱いなので、ガッツリ濃厚なSFを期待しているとちょっと物足りないと感じるかもしれません。

「事前情報がなければ」という難しい条件が揃えば、純粋に楽しめるのかなと思います。知らなければ観に行きたいと思わないので元も子もありませんが…。僕もCMなどで観て「SF色の強い映画」という印象だったし。

 見所

一番の見所はやはり若き日のブルースを演じるジョセフの演技と「あぁ、似てるなぁ」と思える細かい特殊メイク。「似てるなぁ」と曖昧な表現になってしたうのは、やはり実際のジョセフがブルースに全然似ていないから。でもブルース・ウィリスの仕草を研究し尽くし挑んだというジョセフの演技は、観れば観るほど、若いときのブルース・ウィリスに観えてくる。

ただ「若いときのブルース・ウィリスに似ている」のではなくて、三枚目ではない「今の風格あるブルース・ウィリスの若い頃っぽい」という感じ。はっきり面白いとも言えないし、つまんないとも言えないちょっと半端な感じの映画でしたが、僕は主演の二人のやり取りを観ているだけで面白かったです。