iPad miniファーストインプレッション
ついに手に入れたiPad mini! 「ついに」と言っても発表から1週間で発売なので、相変わらず上手い販売方法だなぁと感心してしまう。登場の噂自体は、かなり長い間囁かれていたほど、その登場を望まれてきた「期待の端末」でもあるiPad mini。僕場合、iPad miniが発表されて買うと決めるまで、機能や性能云々では全く悩むことはありませんでした。
悩んだことといえば既に持っていた第3世代iPad(以下、iPad3)との兼ね合いや金銭的な問題だけで、「買い」であるという判断自体は揺るぎないものでした。でも事前に思うことと、実物を手に入れて思うことは違うこともあります。その辺がどうだったのか、恒例の"開封の儀"とともに、個人的な感想を書いていきたいと思います。
iPad mini アンボックス
単体の写真ではいまいち分かりませんが、この箱だけでも従来のiPadとは明らかに小さいので胸熱。
僕が買ったのはブラック&スレート 64GB。
第3世代iPadの箱と比べてみた。iCloudのアイコンが無くなっている。
従来のiPadとは違い、iPhoneと同じ5Wの電源アダプタが同梱されていました。
自分が写りこみすぎて正面から撮れなかった。
裏側。アルミ板削り出しのユニボディーが美しい。
ボタンもアルミ素材になったのはiPad miniが初。代を重ねる毎により精密で高級感のある製品になっていっている印象です。
スピーカーは初のステレオ対応らしい。ただ、左右のスピーカーが近すぎてあまり違いは感じられない。
第3世代iPadと比べてみた
大きさの違いも一目瞭然。個人的にはこれが小さすぎず、大きすぎない絶妙なバランスに思えました。iPad2、iPad3と白を使ってきた僕にとって、初代iPad以来の黒。第5世代iPod touchに似ていて、かっこいい印象も、かわいい印象も受けるシンプルな美しさです。
側面が従来のiPadより急角度になっていて持ちやすい。iPad3の側面は少し鋭角すぎることと、その重さもあいまって、片手では少し持ちにくかった。
ちょっと無理があるかもしれませんが、iPad miniは指先でつまんで持っても余裕でも持てるくらいの軽さです。でも試しに妻に持ってもらったところ「思ったより重いね」とのこと。
iPad miniは本当にDVDとほぼ同じサイズだった。
Retinaとかどうなの? って話はするだけ野暮ってもんだぜ
発表以来口々に言われるRetinaディスプレイ非搭載の話題。搭載が見送られたからこそ、このサイズと使用感が実現できたのなら、Retinaディスプレイでないことは歓迎すべきことで嘆くことじゃない。持った時の距離感からも動画や画像の表示は十分綺麗だし、寧ろ近付けて見ない限りは殆ど気にならない。そりゃあiPad3と比べれば違いは分かる。でもそんなことはどうでも良くなってくるほどiPad miniの利便性は飛び抜けて高い。
でもAppleだって次にRetinaが来るとユーザーが期待がしているのを知っているだろうし、iPad miniのピクセル密度である163ppiを2倍にするとRetinaディスプレイのiPhoneと同じになるというのは、布石以外のなにものでもないと思う。次にRetinaはくると思う。でも重くせずにRetina化できないなら、非搭載のままの方がいいんだ。例えばコスト削減で質感の安っぽくなったiPadを廉価版として出してのは簡単だろうし、Retinaディスプレイ搭載を強行し、小さくなったのに軽いとは言い難いiPad miniが出ても、それはそれで本末転倒だ。その為に第4世代iPadがあるのではないか(もしくは焦らして購買意欲を掻き立てる作戦か)。iPod Classicが上か、iPod nanoが上か。そんなことは比べても意味がない。
おわりに
実際に手にいれてひしひしと感じるのは、魅力が予想を上回る絶妙なバランス。16:9ではないこと。7.9インチであること。全ては計算し尽くされていると感じます。安易な小型化のためかと思われた、画面左右のベゼル(画面の縁)もしっかりソフトウェアで誤動作を防げるように対策してあり、これによって本体はかなり小さくなったと感じるのと同時に、画面サイズは思ったより大きいと感じます。さらにベゼルが狭くなったことでiPhone並みのフリック入力を可能にしている(ポートレートモードで)。
これまで買ったアプリがなんの違和感もなくそのまま使え、より持ち運びやすく、メール、Twitter、ブラウジングといった、普段何気なく行うことがより身近になる感覚。iPad miniを使うと、もう10インチのiPadには戻れない体験が待っています。「iPad mini」という名前が控えめすぎるとすら思えます。iPhoneとの二刀流でだって、その存在意義は大きい。僕はSoftBankなのでまだ実際に試せたわけではありませんが、テザリングを使うと、Wi-Fi版でも小さくなって持ち運びやすくなったメリットを十分に活かせるはず。
スペックがいくら他に劣っていようとも、iPad miniは決して安易な廉価版iPadではありません。iPad miniは最強のiOS端末と言っても過言ではないと、僕はそう思います。